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【比較】東京から成田空港に鉄道で行くときはJR東日本・特急「成田エクスプレス」と京成電鉄・特急「スカイライナー」どっちがお得で快適?料金・所要時間などから比較してみた

東京の主要都市から成田空港へと運行されている特急列車「成田エクスプレス」と「スカイライナー」。この2つの列車はお互いライバル関係にあるのですが、一体どちらを利用すれば、お得で、かつ快適に移動できるのでしょうか?今回は、料金・所要時間・車内設備などといった様々な視点から両者を比較していこうと思います。

 

 

 

 

1.JR東日本・特急「成田エクスプレス」とは?

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引用:特急「成田エクスプレス」(wikipediaより)

 JR東日本の特急「成田エクスプレス」とは、東京・神奈川の主要都市の駅(横浜・渋谷・新宿・池袋など)から成田空港駅までを主に総武本線成田線を経由して結ぶ特急列車のことです。ほとんどの列車は、東京駅で横須賀線経由で横浜・大船方面へ向かう列車と、湘南新宿ラインなどを経由して渋谷・新宿方面へ向かう列車を併結、あるいは分割して運行します。また、朝・夜の一部の列車には、埼玉県の大宮駅や、東京西部の高尾駅まで直通運転するものもあります。

 

 

2.京成電鉄・特急「スカイライナー」とは?

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引用:特急「スカイライナー」(wikipediaより)

京成電鉄の特急「スカイライナー」とは、東京都・京成上野駅から成田空港駅までを主に京成成田スカイアクセス線を経由して結ぶ特急列車のことです。速達性の高さがウリで、ほとんどの列車は日暮里駅〜空港第2ビル駅を30分台で結びます(朝時間帯の一部列車を除く)。列車の最高時速は国内の在来線の中で最も速い160Kmとなっています。

 

 

3.それでは比較していこう

では早速比較していきましょう。いくつかの分野に分けていこうと思います。さて、果たしてどちらがお得で快適に移動できるのでしょうか?

 

(1)運賃・料金

JR東日本・特急「成田エクスプレス」(東京駅から乗車)の場合→運賃(東京〜成田空港)+※特急券(同区間)=3,070円(こども1,530円)

 

京成電鉄・特急「スカイライナー」の場合→運賃{京成上野〜成田空港(成田スカイアクセス線経由)}+※特急券(同区間)=2,520円(こども1,270円)

※特急「成田エクスプレス」・「スカイライナー」は全車指定席で、自由席はありません。

 

運賃・料金だけ見ると、「京成スカイライナー」の方が550円安くなっていることがわかります。

 

とはいっても、JR東日本は特急「成田エクスプレス」を成田空港まで往復で利用できる「N'EX往復きっぷ」(東京都区内⇔成田空港・普通車用で1枚大人5,030円、こども2,510円)を発売しています。このきっぷを使用すれば片道の運賃・料金は大人約2,510円、こども約1,250円となりますので、京成スカイライナーを利用するよりも安くなります。成田空港から、日暮里・上野までダイレクトに直行したいのか、それとも東京の各都市へ行きたいのかで、使い道が分かれそうです。

 

なお、京成電鉄でも、京成スカイライナーの特急料金を成田空港を発着する飛行機を利用する乗客に向けて、様々なキャンペーンなどを行っていることがありますが、ここでは省略します。

 

詳しくは京成電鉄の公式ホームページをご覧ください。

https://www.keisei.co.jp/keisei/tetudou/skyliner/jp/index.php

 

②所要時間

JR東日本・特急「成田エクスプレス」(東京〜成田空港・最速)→54分

京成電鉄・特急「スカイライナー」(京成上野〜成田空港・最速)→44分

 

ここでも、京成スカイライナーの方が速いということがわかります。まあ、先述の通り、最高時速は160Kmですので、所要時間に関してはこちらがかなり有利です。

 

一方、特急「成田エクスプレス」の最高時速は最も速い区間であっても130Kmです。さらに、東京都内に入ると列車のダイヤ上、減速運転をしなければならない区間が多くなるため、東京から先、渋谷、新宿方面へ行こうとするとさらに時間がかかります。横浜・大船方面へ行く場合は、横須賀線を経由しますが、普通列車と停車駅にそこまで差異はないですし、横須賀線のダイヤ自体がそもそも緩い(本数が少ない)ので、そこまで時間はかかりません。

 

(3)車内設備

JR東日本・特急「成田エクスプレス

・普通車

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引用:特急「成田エクスプレス」普通車の車内(wikipediaより)

普通車は2+2列で回転式リクライニングシートが並びます。シートピッチは1,020mmで、可動式のヘッドレストが装備されているほか、肘掛けの先端部分にはノートパソコンやスマートフォンの充電に使えるコンセントが全席に設けられています。座席には市松模様のデザインがなされています。白と赤と黒を基調とした何とも明るくて凛々しいこのデザイン、個人的にはすごく高評価です。座席の座り心地の良さもJR東日本の特急列車の中ではトップクラスと言えるのではないでしょうか。

 

グリーン車

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引用:特急「成田エクスプレスグリーン車の車内(wikipediaより)

グリーン車も普通車と同様に2+2列で回転式リクライニングシートが並びます。シートピッチは1,160mmとなっていて、座席には本革を使用したり、フットレストを付けたりするなどして普通車とある程度差別化を図ろうとしたのはわかりますが、座席幅は普通車とほぼ変わりませんし、JR東日本の特急料金の中でも高い部類に入るA特急料金、さらに成田エクスプレスのみで適用されるグリーン料金など、設備の割に随分高いな・・・という印象は否めません。

 

成田空港へ行く際にこの特急「成田エクスプレス」に乗車する場合、この車両に乗車するメリットはほぼないと考えて頂いて大丈夫です。

 

荷物置き場

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引用:特急「成田エクスプレス」の荷物置き場(wikipediaより)

特急「成田エクスプレス」には、全車両の車端部に荷物置き場が設置されています。荷物置き場は3段に分かれていて、下段にはスーツケースを縦置きに、中段には横置きにできる寸法が確保されています。また、乗客自身で操作できるダイヤル式ワイヤ錠が、1編成につきグリーン車の荷物置き場には24個、普通車には荷物置き場1箇所につき16個(1両で32個)設置されていて、荷物置き場の天井に設置されている防犯カメラと合わせ、安心感のあるものとなっています。

 

液晶ディスプレイ

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引用:特急「成田エクスプレス」の液晶ディスプレイ(wikipediaより)

全車両の出入り口、および車内には4ヶ国語に対応した液晶ディスプレイが設置されています。視認性に優れた場所に設置されています。

 

また、この液晶ディスプレイは、列車の行き先や停車駅の案内だけではなく、成田空港発のフライトインフォメーションや首都圏の鉄道の運行情報も案内してくれます。JR東日本の特急列車では唯一無二の旅客設備です。

 

 

京成電鉄・特急「スカイライナー」

・※普通車

※「スカイライナー」には、普通車・グリーン車といった車両の名称はなく、全てモノクラス車両となっています。

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引用:特急「スカイライナー」の車内(wikipediaより)


 車内には2+2列の回転式リクライニングシートが並びます。シートピッチは1,050mmで、JR東日本の特急「成田エクスプレス」の普通車よりも広くなっています。可動式のヘッドレストは装備されておらず、座り心地も「成田エクスプレス」の普通車に比べてやや硬いですが、乗車時間を考えれば問題ないでしょう。

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引用:特急「スカイライナー」のコンセント(wikipediaより)

また、 各座席の下部にはノートパソコンやスマートフォンの充電に使えるコンセントが設置されています。特急「成田エクスプレス」では肘掛けにあるのですが、これは好みが分かれそうです。パソコン作業をするなら、「スカイライナー」のように前の座席の下部にある方が電源ケーブルが邪魔にならなくて良さそうですが、スマートフォンを充電しながら使用したいとなると、肘掛けにコンセントがある方が便利かな、と思います。もっとも、個人の好みの範疇とは思いますが・・・

 

荷物置き場

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引用:特急「スカイライナー」の荷物置き場(wikipediaより)

特急「スカイライナー」には、全車両の車端部に荷物置き場が設置されています。荷物置き場は2段に分かれているのですが、特急「成田エクスプレス」と異なり、乗客自身で操作できるダイヤル式ワイヤ錠がありませんのでご注意ください。荷物置き場の天井には防犯カメラが設置されています。

 

・液晶ディスプレイ

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引用:特急「スカイライナー」の液晶ディスプレイ(wikipediaより)

客室端部の通路上には4ヶ国語に対応した液晶ディスプレイが設置されています。

 

また、この液晶ディスプレイは、列車の行き先や停車駅の案内、運行経路だけではなく、運転台に設置したカメラによって迫力のある前面展望の風景を映すことができるようになっているほか、駅に到着する直前には、20ヶ国語で「ありがとう」という言葉を表示します。

 

(4)運行経路

JR東日本・特急「成田エクスプレス

成田空港・空港第2ビル→(成田線総武本線経由)→東京→(横須賀線湘南新宿ライン経由)→渋谷・新宿・高尾・池袋・大宮・横浜・大船など

 

京成電鉄・特急「スカイライナー」

成田空港・空港第2ビル→(京成成田スカイアクセス線経由)→日暮里・京成上野

 

運行経路で比較して見ると、特急「成田エクスプレス」は成田空港から東京・埼玉・神奈川のいろんな都市へ行けるのに対し、京成スカイライナーは日暮里・京成上野にしか到達できないことがわかります。特急「成田エクスプレス」は所要時間、運賃・料金共に京成スカイライナーに及ばないですが、その分首都圏の様々な都市にダイレクトにアクセスできることが京成スカイライナーに対する大きなアドバンテージであることがわかります。

 

 

【結論】自分がどこへ、どういうふうに行きたいのかで使う特急列車を決めよう

結局、「東京から成田空港に鉄道で行くときはJR東日本・特急「成田エクスプレス」と京成電鉄・特急「スカイライナー」どっちがお得で快適?」というタイトルで始めたものの、この結論に至ってしまうことになりました(笑)。

 

でも、それだけこの2つの特急列車にはメリット・デメリットが存在するのでしょう。

 

ということで、

 

成田空港から日暮里・上野など、東京の各都市へ出来るだけ速く直行したい場合には京成電鉄・特急「スカイライナー」を、

 

成田空港から横浜・大船などの首都圏の主要都市へダイレクトにアクセスしたい場合にはJR東日本・特急「成田エクスプレスを利用しましょう!

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

今回は首都圏から成田空港へ直行する2つの特急列車「成田エクスプレス」と「スカイライナー」を様々な面から比較してみました。

 

みなさんも自分の行きたい行き方や時間に合わせて、この2つの特急列車、ぜひ利用してみてくださいね!

 

最後までご覧いただきありがとうございました!