【遂に終了】東京圏の車両大転配、遂に終了か・常磐快速線用E231系マト118編成の長野総合車両センター入場・武蔵野線帯となっているのが確認されたことで決定的に
2014年11月に山手線への新型車両・E235系の導入が発表されてからおよそ6年。2017年5月22日から本格的な山手線へのE235系の導入が始まると、山手線で活躍していたE231系500番台を中心に本格的な転用改造工事&車両大転配が行われたことは記憶に新しいかと思います。山手線と中央・総武緩行線、および八高・川越線では既に車両の置き換えが完了し、残る武蔵野線も常磐快速線で活躍していたE231系・マト118編成が長野総合車両センターに入場し、武蔵野線帯となっているのが確認されたことで、東京圏の車両大転配に終止符が打たれることが決定的となりました。
今回は、そんな東京圏の車両大転配について振り返っていきたいと思います。
※最新情報が分かり次第順次更新します。
東京圏の車両大転配の主な流れ
1.山手線への新型車両・E235系の導入&E231系500番台の中央・総武緩行線への転属
2017年4月、JR東日本は山手線への新型車両・E235系を導入し、順次、E231系500番台を置き換えることを発表しました。また、これに先立って、上野東京ラインの開業に伴う運用数の見直しにより、E231系500番台・トウ520編成とトウ540編成が東京総合車両センターに入場し、10号車(サハE231-4600)を除いた10両が帯色の黄色化・所属表記変更(東トウ→八ミツ)・ATS-Pの設置などといった転用改造工事を受けた上で新・A520編成&A540編成となり、中央・総武緩行線へと転属しています。
そして、2017年5月22日から本格的な山手線へのE235系の導入が開始されると、E231系500番台はA503編成を皮切りに次々と中央・総武緩行線へと転属していき、最終的に全52編成が転属する形で同路線のE231系0番台・900番台と209系500番台を置き換えました。A503編成が試運転の際に総武快速線に入線したのは首都圏在住の鉄道ファンの間で話題になりました。
2020年1月、山手線へのE235系の導入が完了すると、1月20日、山手線のE231系500番台の最後の編成、トウ506編成の運用が終了し、その4日後、転用改造工事のため東京総合車両センターに入場したのでした。
2.E231系0番台・900番台と209系500番台の転属
(1)武蔵野線
2017年春頃からE231系500番台が中央・総武緩行線に転属してくると、置き換えられる形でE231系0番台・900番台と209系500番台が武蔵野線と八高・川越線に転属していきます(八高・川越線については後述)。
その初陣を切ったのが、常磐線快速に転属するB20・B21編成にサハユニット(サハ2両)を拠出し、7両編成となっていたB22編成(現MU2編成)でした。B5編成のサハ1両(サハE231-14)を組み込んで青森改造センターに回送され、青森改造センターにおける最初の転用改造車両として、完成した際には記念セレモニーが執り行われました。転用改造工事(機器更新・組成変更など)が完成し、同改造センターを出場した後は、秋田総合車両センターにて帯色の変更、線路モニタリング装置の設置(当編成のみ)などといった仕上げを行い、2017年9月19日、京葉車両センターに配給輸送されています。
その後、E231系0番台・900番台は、
2018年に6編成(B9・B13・B18・B19・B23・B28)が、
2019年に15編成(B1・B2・B3・B4・B15・B24・B25・B29・B30・B35〜B38・B41・B57)が、
2020年に9編成(B31・B32・B33・B34・B40・B42・B81・B82・B901)が、
それぞれ大宮総合車両センター・長野総合車両センターなどで転用改造工事を受け、京葉車両センターに配給輸送・回送されています。
一方、209系500番台も、秋田総合車両センターにて同様の転用改造工事がなされ、C506〜C512・C516の8編成が京葉車両センターに配給輸送されています。
なお、E231系と209系の転入に伴い、205系5000番台(VVVFインバータ改造車)の引退・インドネシアへの譲渡が決定しています。残り数少なくなっていますので、記録はお早めに!
(2)八高・川越線
2017年春頃からE231系500番台が中央・総武緩行線に転属し、置き換えられる形で八高・川越線に転属したE231系3000番台(元・0番台)と209系3500番台(元・500番台)。武蔵野線用と異なり4両編成で、ドアには半自動ドアボタンが設置されるなど、独特の外観を保っています。
E231系・209系共に、機器更新・組成変更・半自動ドアボタンの設置などといった転用改造工事をE231系は青森改造センター・秋田総合車両センターで、209系は郡山総合車両センターで実施し、2017年11月〜2019年9月までにE231系6編成(カワ41〜カワ46)、209系5編成(カワ51〜55)の計11編成が川越車両センターに配置され、205系3000番台・209系3000・3100番台を置き換えています。
なお、E231系の転用改造工事の際に余剰となったモハユニット1組(モハ2両)は、中央・総武緩行線に残留する予定のE231系0番台6編成の6M4T化の際に組み込まれています。
3.E231系0番台(中央・総武緩行線用)の一部編成における6M4T化工事
E231系500番台が2015年から中央・総武緩行線へと転属して来たというのはもう先述しましたが、全52編成が転入した後でも、中央・総武緩行線の56の運用を回すためには編成数が不足するため、0番台6編成(B10・B11・B12・B14・B26・B27)が6M4T化されて中央・総武緩行線へ残留しました。
主な改造の流れとしては、
①青森改造センターにて6M4T化で不要となるサハ2両{5号車(6扉車)・2号車}を拠出・廃車→解体
②八高・川越線への転用改造工事で余剰となったモハユニット1組(モハ2両)を全6編成(B5・B6・B7・B8・B16・B17)から拠出し、組み込む
③6M4T化した車両の転用改造(帯の貼り替えはない)・制御機器類の更新工事(機器更新)などの実施
➃秋田総合車両センターに配給輸送し、指定保全・6扉車ステッカーの剥離などの仕上げを行い、三鷹車両センターに配給輸送
となっており、すでに全6編成が改造工事を終えて運用に復帰しています。E231系500番台に合わせ、ホームドア検知装置とTASC(定位置停止装置)が新たに設置されているほか、車内照明がLED化されています。
4.E231系0番台(常磐快速線用)・マト118編成の長野総合車両センターへの入場
2020年8月18日、常磐快速線で活躍していたマト118編成が長野総合車両センターに入場しました。この編成は中央・総武緩行線から転属した車両(元B20編成)で、2019年9月19日に同車両センターで機器更新を実施していましたが、戸閉装置が全車未更新のままで出場し、長野総合車両センターに入場する4日前、4・9号車を除いた8両の戸閉装置が更新されていました。
太字にしたのでわかる方がほとんどだと思いますが、10両編成中8両のみ戸閉装置が更新された、ということは、この車両の武蔵野線への転属を示唆していたことを裏付けるものとなります。
現在武蔵野線ではE231系0番台・900番台が31編成、209系500番台が11編成運用されています。また、元B82編成が転用改造工事を終え、秋田総合車両センターを出場していることから、運用入りも近いと思われます。
そして先日、遂にマト118編成の武蔵野線への転属が確認されたことでE231系・209系の編成数が44となり、武蔵野線の運用は全て賄えることになります。残り1編成は新系列車両(209系以降の車両)の統一による予備車削減で対応するか、また新たに車両を他線区から転属させて来るかの二択になります。今後も武蔵野線の車両動向に目が離せません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は山手線へのE235系の導入によって起こった首都圏の各線区の車両の転用について、一連の流れをまとめてみました。
僕としては、転用された車両が新天地で元気に活躍してくれることを祈るばかりです。
みなさんも今日取り上げた路線に乗る際は、ぜひ新天地で頑張っている車両たちを鉄道ファン、あるいは1人の乗客として応援してあげましょう!!
最後までご覧いただきありがとうございました!